具体化できない希望も建築家になら任せられる

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建築家にとっては、どれだけ家族の希望をくみ取れるかということが大切になってきますから、家族が具体的に表現できない、潜在的な部分に対しても気を配ります。
それは、希望には表れない部分も、建築家なら意図的につくり出せるということです。
家族が集まるリビングがほしい、という希望をもっていても、具体的にはどうしたらいいのかわからない場合もあるでしょう。
そこで私だったら、リビングに二階へ上がる階段をつくったり、わざと、リビングやダイニングを通らなければ洗面室や浴室、トイレといったサニタリー部分へ行けないように動線を工夫して設計します。
家族が交差するための工夫をいろいろと施すことによって、いつも家族の動きや気配を感じられる家をつくり出すのです。この場合、安易に計画すると落ち着かないリビングやダイニングになりますから、住まいの設計を熟知している建築家と話し合うのがよいと思います。
見た目や冷暖房などの経済性はとりあえず置いておき、家族みんなが集まるリビングをどのように使いたいのか。それを家族で話し合い、明確にしてみましょう。
・リビングの一部に本棚と机をつくり付け、家事や読書、仕事など、さまざまな用途で利用できるようにする。
・2階をリビングとしているので、トップライトから光が十分に入る。天井が高く、ピアノの音も響きます。
階段の回りを凹字型に、リビング、ダイニング、キッチンカ咽んでいます。玄関を中2階に設置してあり、キッチンからは玄関までの階段が見えるので、料理をしながら来客を確認できます。
中庭を取り囲むように部屋が並んでいます。春には「ヤマボウシ」に白い花が咲き、その下で読書やティータイムを楽しめます。庭のどこにいても、家族の視線や気配を感じることができます。
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■暮らし方によって異なるリビングをもつ家のバリエーション■
リビングを通って、洗面室、浴室、トイレに行きます。サンルーム、暖炉、アール形状のラウンジなど、家族が思いおもいの場所でくつろぎながらお互いを身近に感じることができます。
小さな子供の動きを、つねに感じながら過ごしたいというお母さんの希望で、リビングとダイニングの間にキッチンを配置しています。玄関のお客様もすぐにわかり、明るくオープンな住まいです。また、リビングの階段を通って2階へ行くので、家族のコミュニケーションもスムーズ。
ご夫婦とおばあちゃんの三人暮らしの住まいです。キッチンで料理しながら、来客の気配がわかるだけでなく、テラスでひなたぼっこするご主人やおばあちゃんの部屋にも目が届きます。
老夫婦の住まい。現在納戸になっている部分は将来エレベーターとなり、リビングから出入りすることができます。
リビング、ダイニングを中心にした回りには、2階に行く階段、子供部屋、和室、洗面室、浴室などすべての織眉があります。掘りごたつ式リビングで、家族は体を横たえて思いのままくつろぐことができます。
あふれんばかりの光が交差する、中庭プランの家。子供たちが家全体を走り回ります。住まいの3分の2がリビングのような、そんな印象を受ける空間が実現されています。コンパクトな収納スペースも、いたるところにつくられています。

間取りはリビングが決め手になる

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リビングは、理想ではなく暮らしの延長で考える
家族が家族として、気持ちよく過ごすための家づくりを行うのなら、これまでのような使われないリビングをつくるのではなく、みんなが集まるように、リビングの形を決めることが第一歩だといえるでしょう。
リビングの形を考え直すことは、家族とのつながりをもう一度見つめ直すことにもなります。
ここでの形とは、もちろん部屋の形という意味ではなく、家族がそこで何をするのか、そのためには、どんな部屋であればよいのかということです。
その際に、先ほどお話したような、人を招く習慣がないのに、広いリビングをつくってパーティーをしたいなど、これまでの暮らしから掛け離れた「理想」だけを追求するのは禁物です。
なぜならそれは、華やかさとスケールの大きさによってだまされてしまう、住宅展示場の家を選ぶことと同じになってしまうからです。あくまでも、これまでの暮らしの延長で考えるべきなのです。
「北側」と「水回り」は気を付けましょう。←参考にここのサイトからいろいろな間取りを見てみましょう。
趣味や希望を伝えて生活スタイルを明らかにする
たとえば「家族が集まる場所は、できるだけ日の当たる明るい場所にしたい」とか、「テレビを見ながらくつろげる畳がほしい」というものでもよいのです。
建築家は、希望を聞くことによって、その家族が現在どのような生活スタイルをもっているのか、今後はどうしたいのかを読み取ります。
そのうえで建築家は「こうすればもっとよくなる」という、建築家ならではの提案をするのです。
ある家庭では、いつもリビングが片付かなくて困っていました。それを解決してすっきり暮らしたいというのが家族の希望です。話し合いを進めるうちに、外から帰って来たら、リビングのソファーに洋服を脱ぎ散らかす習慣をもっていることがわかりました。
脱ぎ散らかすのはその人の性格による部分も多いので、寝室に使いやすいクロゼットをつくってもむだなのです。
この場合、二階にわざわざ着替えにいくのが面倒臭いというのですから、日々の習慣に合わせて、リビングにクロゼットをつくってしまえばよいのです。

広がりのある空間を演出できる二階リビング案

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中庭を設けるプランに加えておすすめしたいのが、二階にリビングをもってくるプランです。
これは、二階のほうが光を採り入れやすく、風通しがいいという点に加えて、家族が集まる部屋はできるだけ広いほうがいいという考えにも関係します。
2階をリビングにすることで開放的な空間を演出することができます。
一階では、天井を高くするといっても限界がありますが、二階ならある程度は余裕をもたせることができるので、空間を縦にも広く設定できます。また、天井の形状についても、一階よりは変化をもたせていろいろな表情をつくることができるのです。
家族が高齢なので、二階にリビングをもってくることはちょっと、という場合は、ホームエレベーターなどで対処は十分可能です。
地震はその後の火事も怖いです。←このサイトから地震や火事などに対してどのような対策があるのか調べてみましょう。
一日のなかでもっとも長くいる場所を、風通しがよく日当たりのよい、快適なスペースにしたほうが、健康にもいいように思います。
もちろん、どの家庭も絶対に中庭案と二階リビング案がいいというわけではありません。二階リビング案は、これまでの習慣からどうしても受け入れられないという場合もあるでしょう。そこは家族でじっくりと考えていただきたいのですが、建築家とともに家を建てることで、都市の狭い土地でも十分に広がりをもち、風が通り光豊かな明るい家を実現できるということは、忘れないでほしいものです。

都市型住宅に最適な風が通り光豊かな中庭案

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通気性を十分に確保する一つの方法として、庭を一方に寄せてしまうのではなく、家の内側に設けるプラン、つまり、中庭を設けるプランが有効だと考えています。
現在では、都市に家を建てようとしたときに、十分な庭をつくることができない場合がほとんどです。やっと南向きに庭のスペースを確保できたとしても、前方に家があるのなら、塀や壁によって光や風、視界を遮られてしまうでしょう。今、家が建っていないからといって、これからもずっと建たないという保証はありません。家ならまだしも、アパートやマンションができてしまうこともないとはいえないのです。
中庭を設けるプランだと、視界という面でも操作ができますし、なんといっても風通しがよく、たくさんの光を室内に採り入れることが可能なのです。
地震はいつあるかわからないので、対策は早ければ早いほど良いでしょう。←こちらのサイトでは不動産関連情報を取り揃えております。
また、部屋のなかから中庭を通して別の部屋を眺めることができますから、家族がどこにいるのかを把握しやすいというメリットがあります。人影は見えなくても、夜に明かりが灯ることによって「あ.、帰ってきたな」と認識することもできるでしょう。
さらに、回遊性という点についても、普通の四角形の間取りにはない柔軟性を生み出すことができます。
四二ページの平面図を見るとわかるように、家のなかを一周することができるので、部屋から部屋へスムーズに移動することができます。

風が通り光豊かな空間と、家族の距離

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通気性の高い家はコミュニケーションもスムーズ
私が家づくりでいちばん大切にしていることは「風が通り光豊か」であるということです。
冷暖房が効きやすい、機密性の高い家がよしとされ、それにともなう設備の整ったものがいい家と、盛んに宣伝されていたのはバブルの頃からのことですが、現在でもこの考え方は支持されているようです。
しかし、これは経済性ばかりが重視されているように思われてなりません。
そのような家は、あたかも快適のように宣伝されていますが、機密性が高いということは通気性がないということと同じです。
家をつくることは、あらゆるものごとについて一つひとつ選択し、決定していくという過程をともないますが、機密性をとるか通気性をとるかは、その大きな選択肢の一つです。
機械で空気を制御しようとしてまで機密性をとるのか、それとも、冷暖房の経済的な問題などささいなことと考え通気性をとるのか、これは住む地方によっても異なりますが、基本的には後者を選んだほうが、数段人間らしい暮らしができるように思います。
機密性を重視すると、どうしても一つずつの部屋をしっかりと閉めなければなりません。ですから、それぞれの部屋が目的によって分けられている間取りは、機密性から見るとよい間取りだといえます。
しかし、それでは風通しが悪くなり、光が遮られるだけでなく、家族のつながりも断たれることになりかねないのです。家族がいまどこにいるのかという気配は、あまり感じることはできないでしょう。
反対に、通気性のよい家は、開放性の高い家ということができます。風通しをよくし、光を採り入れるためには、個々の部屋が完壁に区切られていないことが条件になります。それは、空間を共有することにつながりますから、それだけ人の気配が感じられやすくなるのです。
また、家の外に対しても開放性が高くなるので、近隣とのコミュニケーションという面でも風通しがよくなります。このことは、頑丈な塀に囲まれ、なかの様子がわからない家と、垣根越しに庭の様子がうかがえる家とを比較してもらえればおわかりになるでしょう。
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過剰な機密性や設備よりも通気性を重視することは、光や風、家族や近隣とのつながりを優先することにほかならないのです。
中庭を設けることで家のすみずみまで光を採り入れることができます。

家族にとって必要な場所

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家族の集まる空間で気配を感じながら生活する
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一九五一年、日本では、国によって合理的かつ近代的な住宅の研究が進められ、部屋を目的によって分離させようとする動きが起こってきます。それまで、あまり広くない一般の家では、食べる場所と寝る場所は兼用されていました。たたんですぐに片付けられるちゃぶ台を利用し、その同じ場所に布団を敷いて寝ていたのです。
部屋を目的別に使い分けるなら、食べる場所と寝る場所は分離する必要があり、それだけ広さも求められるようになります。一方で、人口の都市集中に対応して戸数を増やすため、一九五五年には日本住宅公団(現在は都市基盤整備公団)が設立されました。
ここに、分離のために広さを確保する必要性と、戸数を増やすために広さを制限しなくてはならないという矛盾が起こってきます。そこで登場したのが「台所に食堂をつくってしまおう」という画期的な発想から生まれた空間で、現在ダイニングキッチンと呼ばれるものです。
家父長制が残っていた時代の、一人ずつに箱膳が置かれていた食事の形態では、父親の座る場所は決まっていました。そして、ちゃぶ台が使われていた時代も、テレビがいちばん見やすい位置に固定されていたのです。
ところが、ダイニングキッチンが出現するころから父親たちは企業戦士となり、帰ってきてもゆっくりテーブルにつく時間がなくなってしまったので、次第に固定位置をもたなくなったのです。固定位置がなくなると同時に、父親の威厳と存在もだんだん薄れてきました。
父親の存在が薄れた現在では、意図的に昔のちゃぶ台のある「茶の間」的な部屋、つまり、家族が触れ合う場所を復活させることも必要です。そのためにはできるだけ広く、工夫された空間をつくることが理想です。
たとえば、六畳の部屋で家族の一人がテレビを見ていたら、子供は近くで宿題や読書などできるはずがありません。しかし、広い空間ならば一方でテレビを見ていても、一方では違うことをするという状態が生み出せます。
ゲーム機などの楽しい要素は、子供部屋ではなく、その広い空間の一部に掻いてしまいましょう。
このような、広い空間にみんながいて、しかもそれぞれが好きなことをでき、気配を感じられるという状態が家族の触れ合いを可能にするのだと思うのです。このような空間が、茶の間的作用をもつ現在のリビングの理想形の一つといえるのではないでしょうか。
家族のコミュニケーションは、このようなちゃぶ台のある部屋がつくり出していました。

考え直したい子供部屋の意味

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まず、子供部屋の考え方ですが、子供はいずれ出て行くものと考えれば、子供部屋を二階の南向きのいちばん条件のよい場所にもってくる必要があるのでしょうか。
親は、北側の部屋を子供部屋として、南側に寝室をもってくると後ろめたい気持ちになったりしますが、子供が成長して出て行ったあと、残された部屋はどのように使われているのかというと、だいたい物置になってしまう場合が多いようです。
現在、子供部屋の広さは平均して六畳という統計が出ていますが、この六畳という広さは、じつはたいへん中途半端な大きさなのです。
夫婦で使うには不十分だし、だからといってほかに適当な使い方は見つからず、結局物置専用の部屋になってしまうわけです。それならば、子供が子供部屋を使用するのは10年程度と考え、最初から夫婦の部屋を条件のよい場所にもってくるのが妥当でしょう。
どうしても、日当たりのよい場所にしてあげたいのなら、将来間仕切りをはずして広く使うことができるなど、柔軟性をもたせるほうが、スペースをむだなく使うことができるというものです。
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親の老後の人生は長いのだから、子供部屋は勉強ができる最小限度の空間で、北側に位置しても十分だと発想する人はなかなかいません。そういう意味を含めて、もう一度子供部屋の意味を考え直してみるべきです。
子供部屋は旅館タイプにならないように
両親の理室と子供部屋が、階段をはさんで並ぶ旅館タイプ6親は子供の気配がわからず、子供同士も顔を会わすことが少なくなります。
両親の寝室の前を通って子供部屋に入るよう階段を配置。子供部屋の入り口を一カ所にすれば、より豊かなコミュニケーションが生まれます。
また、子供部屋の「扱い」に加えて、子供部屋の「間取り」も検討しなくてはなりません。
いちばん避けたいのが、旅館タイプといわれる間取りで、これは、廊下から横に並んでいるそれぞれの部屋に入るものです。出入り口が並列になるため顔を会わせにくく、また、一階の間取りが玄関からすぐに階段を上れるタイプなら、親と子供は一日に一度も顔を会わせずに生活できることになります。
子供部屋をいつ、どのように与えるか。そして、その部屋はどのような間取りなのか。これら三つの要素をじっくりと検討して、健全な成長をサポートする子供部屋を与えたいものです。

歪んだ親子関係を生み出す子供部屋

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親の罪滅ぼしから生まれた快適な子供部屋
快適すぎる子供部屋は子供を部屋にこもらせてしまう原因となります。
家族のコミュニケーションを希薄にしている原因として、リビングの在り方と同様に、子供部屋の在り方があげられます。
子供部屋をどうつくるかは、その家庭のしつけと深くかかわってきますが、子供の意見をそのまま取り入れるのではなく、親が断固として子供部屋の形を決めるべきだと思われます。
家を新築する動機として、子供部屋を与えてあげたいということが多いわけですが、とくに、戦後の貧しい時代から高度成長に差しかかる時期に育った人たちには、勉強がしたくてもできなかったという時代背景があります。ですから、せめて子供だけには勉強部屋を与えてあげたい、という気持ちをもっている人が多いようです。
ピアノを子供に習わせることが親のステータスとされたことがありましたが、それと同様に子供部屋をきちっと確保してあげることが、この世代の人たちのステータスであるようです。
また、高度成長によって多くの父親は企業戦士として生き、家庭を顧みる暇がなくなりました。子供の相手をする時間をもたない父親は、子供部屋を与えることで、親としての役割を果たしたと思い込んでしまったようで す。これは、一種の罪滅ぼしのような気持ちでしょう。
さらには「いい環境の子供部屋を与えれば勉強するだろう」と考えていた親たちも多かったようです。
このような考えから、ようやくリビングがあり、子供部屋のある家を建ててみたものの、食事が終わってしまうと子供は自分の部屋に行ってしまう。しかも、どうやら勉強をしているのではないらしい。新しい家を建てることによって、もっと明るい団らんがあると思っていたのに、なんだか家族の絆が薄くなった気がする、と感じている親も多いのです。
しかし、リビングを広くしたからといってパーティーを開かないように、これまで勉強しなかったものが、部屋があるからといってするようになるとは限りません。
それに、子供部屋をつくり、快適なスペースを与えてしまったのは親なのですから、そこから出て来なくなったとしても文句は言えないのです。
子供部屋をいつ、どれくらいの広さで与えるのかを、親自身がはっきりとわかっていないので、このような事態が起こってしまうのです。
小学校にあがったときに与えるのがいいのか、中学校なのか、それはその家族によるので難しい問題ですが、その際の一つの判断基準となるのが、部屋を自分で管理できるかどうかということです。掃除は母親がやっているというのでは問題です。自分の部屋の掃除ができるくらいの責任感と自立精神がないと、意味がないのではないでしょうか。
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一般的に、団らんがなくなった原因を社会のしくみのせいにしてしまいがちですが、家庭内で解決する方法はたくさんあるのですから実践するべきです。
子供部屋をどのように扱ったらいいのかを考えることは、解決への一つの道なのです。

LDKにこだわらず家族に合った空間を見つける

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これから家づくりをしようとする人は、この使われないリビングを当たり前のようにつくってしまうのではなく、自分たちの家族はどう使うのかを考えなくてはなりません。そのためには、まず「自分たちの家族は何を大切にしていて、どのように暮らしていきたいのか」ということを明らかにする必要があります。
それは、たとえば家族の趣味を大切にする、ということでもいいのです。
ダイニングに広いテーブルを設置しそこを家族の集まる場所に。
「みんな読書が趣味で、とにかくたくさんの本がある」というのなら、壁一面本棚にして、ゆったり本を読めるソファーを置いた部屋を、家族が集まるリビングとしてもいいでしょう。
また「食べることが好きな家族だから、食事をするスペースをできるだけ広くしたい」ということなら、リビングをあえてつくらず、その分ダイニングのスペースを大きく取ることもできます。
たとえ来客があっても、その空間が気持ちのいいものであるならば問題はないはずです。
このように、間取りに対して柔軟な考え方ができるのなら、使われない部屋をわざわざつくり、コミュニケーション不足を引き起こすこともなくなるでしょう。
転居やリフォームを機に家具について再考してみるのも良いかもしれません。壁面収納を選択肢に入れてみましょう。←こちらのサイトからは、不動産関連情報をたくさん見られます。
家は、ただ単に人が住むための器ではなく、家族が家族としてコミュニケーションを取りながら暮らしていくための場所です。大切なのは、憧れや真似だけで、固定された間取りに自分たちの生活スタイルを合わせるのではなく、自分たちの生活スタイルに合った空間を見つけ出すことなのです。

使われ方の異なる欧米と日本のリビング

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家族はダイニングキッチンに集まるので、リビングはあらたまったお客様が訪れたときにしか使われることはありません。また、階段が玄関わきにあり、子供部屋が独立して2階にある場合は、家族みんなで集まる機会も減ってしまいます。
子供部屋にテレビがあれば、子供たちは食べ終わってすぐ自分の部屋にこもってしまうでしょう。母親はキッチンで後片付けをし、父親だけがリビングのソファに寝転がってテレビを見ているという家族ばらばらの状態ですから、ここでもリビングは活用されていないことになります。
昭和30年代から40年代にかけて、日本では、テレビでアメリカのホームドラマが盛んに放映されていました。それを見た人々は、アメリカの生活スタイルに大きな憧れを抱きました。そして、国が供給する団地などでその生活スタイルを真似した気持ちになっていくなかで、リビングは必ずあるもの、なくてはいけないものと思い込んでしまったのでしょう。
欧米では、会話をしなければ、何も成り立たないという文化をもっています。何でも徹底的に話し合うことによって成立する欧米の社会では、リビングがオフィシャルな場としてきちんと機能しているのです。家族であっても、そこではそれなりの身支度や振る舞いが要求されることになります。
一方、日本では「あうんの呼吸」といわれるように、雰囲気で察するという民族です。また、近隣の家とのつき合いも浅くなった現在では、家に一歩でも入れば外と完全に遮断され、家のなかにオフィシャルな場所が存在することもありません。家はあくまでも家族だけのくつろぎの場と認識されています。
オフィシャルな場として認識されているリビングが、家族のくつろぎの場である日本の家に入っている。それこそが、リビングが上手に使われない原因だといえるでしょう。
文化が遠い、生活様式が違うにもかかわらず、時代の流れのなかで、単なる憧れだけによってリビングを取り入れてしまったのですから、おきまりのように応接セットを中心に置いてしまうのも無理ないことなのです。
リフォームは検討されておりませんか?←こちらからいろいろな不動産知識を蓄えましょう。
使い勝手のよくないリビングに違和感を覚えながらも、リビングの在り方を少しも疑わない。そして、その違和感を広さのせいだと考え、もっと広ければ万事うまくいくと考える。その結果「広いリビングがほしい」という結論にたどり着いてしまうようです。
このように改めて考えてみれば、上手に使われないリビングはスペースの有効利用を妨げ、家族のコミュニケーションを希薄にする原因となっていることに気づくはずです。