風が通り光豊かな空間と、家族の距離

FH136_L

通気性の高い家はコミュニケーションもスムーズ
私が家づくりでいちばん大切にしていることは「風が通り光豊か」であるということです。
冷暖房が効きやすい、機密性の高い家がよしとされ、それにともなう設備の整ったものがいい家と、盛んに宣伝されていたのはバブルの頃からのことですが、現在でもこの考え方は支持されているようです。
しかし、これは経済性ばかりが重視されているように思われてなりません。
そのような家は、あたかも快適のように宣伝されていますが、機密性が高いということは通気性がないということと同じです。
家をつくることは、あらゆるものごとについて一つひとつ選択し、決定していくという過程をともないますが、機密性をとるか通気性をとるかは、その大きな選択肢の一つです。
機械で空気を制御しようとしてまで機密性をとるのか、それとも、冷暖房の経済的な問題などささいなことと考え通気性をとるのか、これは住む地方によっても異なりますが、基本的には後者を選んだほうが、数段人間らしい暮らしができるように思います。
機密性を重視すると、どうしても一つずつの部屋をしっかりと閉めなければなりません。ですから、それぞれの部屋が目的によって分けられている間取りは、機密性から見るとよい間取りだといえます。
しかし、それでは風通しが悪くなり、光が遮られるだけでなく、家族のつながりも断たれることになりかねないのです。家族がいまどこにいるのかという気配は、あまり感じることはできないでしょう。
反対に、通気性のよい家は、開放性の高い家ということができます。風通しをよくし、光を採り入れるためには、個々の部屋が完壁に区切られていないことが条件になります。それは、空間を共有することにつながりますから、それだけ人の気配が感じられやすくなるのです。
また、家の外に対しても開放性が高くなるので、近隣とのコミュニケーションという面でも風通しがよくなります。このことは、頑丈な塀に囲まれ、なかの様子がわからない家と、垣根越しに庭の様子がうかがえる家とを比較してもらえればおわかりになるでしょう。
不動産に関しては、政府の動向にもチェックが必要です。←こちらから不動産知識を養いましょう。
過剰な機密性や設備よりも通気性を重視することは、光や風、家族や近隣とのつながりを優先することにほかならないのです。
中庭を設けることで家のすみずみまで光を採り入れることができます。